創作落語の改革者・三遊亭円丈の直弟子の心意気、とばかりに新作の可能性を現在進行形でグイグイ広げ続けている白鳥。精力的に新作を量産し、産み落 としてからもカイゼンを繰り返してリミックス&ブラッシュ・アップされることもしばしば、どうりで自身の高座を録音しているレコーダーをステージ 端に頻繁に目撃する。メチャクチャやってるようでいて意外と細やか、などと言ったら失礼か。
高座姿を是非DVDで、目で楽しんで欲しい。奇抜なアクション、不器用に古典を真似る仕草など汗だくの熱演、ターボかかり過ぎで大幅にコーナーからはみ出しつつも猛烈なスピードでサゲまで暴走機関車のように走りきる姿には、はからずも感動を禁じ得ない。
古典の改作、時事ネタ、動物、メルヘン、ショート・ショート…全てをボーダーレスに行き来する脱力級に荒唐無稽な設定ながら、一方では細やかな伏線を配置 して「ちゃんとしてる感」があったり、猛毒を吐きつつも悪びれる風もなく邪気のない笑顔…三遊亭白鳥の魅力は「粋な芸」だの「成熟した渋み」だのを徹底的 に排除したレアな部位なのだ、もう立派な中堅なのに(笑)、本作の中で見事に自身のアティテュードを言いきっている。
「新作はとにかくチャレンジすることに意味があるんだっ!」
快哉。(増井志乃)
2011.6.27.update

