REVIEW&PREVIEW

DISC / LIVE / BOOK / MOVIE / THEATER / ART / EVENT&EXHIBITION / COMEDY / TOWN / TV / TECH / SPORTS

LIVE

ロイ・エアーズandピート・ロック/2月23日@〈ビルボードライブ東京〉

dtl_07507_1.gif

ヴィヴラフォン・プレイヤーとしての50年近いキャリアにおいてジャズ・ファンク・シーンに残した都会的なムードの名曲の数々は世代を超えてクラブ・ジェネレーションにも愛され、その印象的なリフが永遠に続いて欲しくなるような快感則にのっとったソングライティングが比類なき魅力のロイ・エアーズ。来日公演に触れる機会はこれまでもあったけれど、今回はなんとヒップホップDJピート・ロックとの共演ということで、より新旧世代混交の客席となったこの夜の〈ビルボード東京〉。

ミドル&メロウの名曲「サーチン」で幕開け、全く古びないどころか現時点で超クールなゆっくり跳ねるグルーヴととろけるようなヴァイヴ・サウンドに会場が気持ち良いテンポで波打つ。一転、ディジーの「ナイト・イン・チュニジア」ではエレキ・ヴィヴラフォンの音色をキンキンなハイ・テンションに変えてスピーディー&エネルギッシュなソロ・プレイでまわしていく。メンバーのソロにかなり時間を割いて、明らかにユーモラスなチョッパー・ベース芸、変わりドラミング芸、ボケ&ツッコミ芸(!)と言いたくなるような、さながらコミック・バンド?なメンバーのサービス精神がやけに旺盛に発揮され、熱烈に踊ってたファンの微妙な表情も含めて、何故かロイ・エアーズ・ライヴで爆笑することに。
そうかと思えばまたメロウな美曲に酔わされたり、Key兼Saxプレイヤーはハードなブロウと鍵盤をユニゾンさせて操り旧ジャズ世代魂を強烈に見せつけてくれたり。Royは終始リラックスした姿勢で立ち会っている。
ライヴ半ばから、ロイの出したスキャットのお題をスクラッチでレスポンスする楽しい共演でピート・ロックが加わる。その後もSaxとVoの掛け合いにスクラッチで応戦したりで「ランニング・アウェイ」「ラヴ・ウィル・ブリング・アス・バック・トゥゲザー」など怒涛のクラブ・クラシックスにセッション。客席はまだまだ聴きたい名曲が沢山あった筈、ソロやリフの繰り返しがいささか長かったせいか、ずいぶん余力を残しての時間切れとなった。

キング・オブ・ヴァイヴスと称された大ヴェテランとジャズの魅力を再生させるプレイで定評のある若きDJの、親子以上に世代の離れた2人がリスペクトし合っている様子が伝わる。めったに観ることの出来ない新旧の交歓だった。(増井志乃)


2011.2.22.update

このページの先頭へ戻る