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BOOK

『75年のあゆみ』/絶版〈阪急電鉄株式会社〉

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 起業家、事業家はもちろんのこと「挑戦者」として、阪急電鉄の基礎を作った小林一三の仕事に惹かれてやまない。鉄道国有論の元、次々と私鉄が国に買収される中、抵抗するかの如く、阪急を設立。国鉄大阪駅と対抗するように梅田駅をターミナル化。大阪・神戸という国鉄と並走する路線で対抗してどんどん輸送時間の短縮化を計ったり、住宅地開発、宝塚歌劇団をスタートさせ、遊園地、今で言うスパも作り、宝塚を一大テーマパークとさせたり、読賣新聞より先にプロ野球に注目し、日本初のプロ球団を作ったりと(阪神電鉄が建てた〈甲子園球場〉に対抗すべく、目と鼻の距離に〈西宮球場〉を建設するというのもすごい)、常に国に抗いながらも、革新的な試みをおこなってきた。
 なにより、関東にいると今イチ実感がないのだが、「阪急沿線に住む」ということの価値を高め、今で言うブランディングをおこなっていき、見事に成功したということ。ずっと変わらないマルーン色の車両に気品さえ感じるしまうし。「記述編」と「写真編」の2冊からなるこの豪華本は、82年に編纂された社史。社史というとどうしても固い文章で構成されるものが、古い本ほど多いが、さすが阪急。「写真編」をめくればヴィジュアルでもって簡潔に、インパクト大きく、その変遷が分かる作りに。あー阪急沿線に住みたい~。(山崎二郎)


2009.10.21.update

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