3歳で母親と死別、12歳で養護施設から劣悪な精神薄弱児収容施設へ移されるも17歳で脱走。以来死ぬまで皿洗いなどをしながら、誰に見せることなく作品 を綴る。死後、作品が部屋から「発見」され、初めて評価されたダーガー。7人姉妹が、子供を奴隷として虐待する男達へ闘いを挑む、たくさんの挿絵を含む叙 事詩的小説『非現実の王国』を見れる展覧会が催された。少女たちの無垢さと、男達の残虐さが、広い横幅のキャンバスで描かれた原画を観て、両極端さに、不 条理にさに頭が混乱してしまった。とにかく、圧倒的だったのだ。これは、ウェブや作品集を閲覧するだけでは分からない感覚。純粋さを阻害するものからいか に守るか? その命題は、ダーガーが描いた50年以上前から変わらないばかりか、今の時代だからこそ、より強く刺さってくる。(山崎二郎)
2011.4.26.update

