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『悪魔を見た』監督/キム・ジウン 出演/イ・ビョンホン、チェ・ミンシク 2月26日より〈丸の内ルーブル〉ほか全国ロードショー

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衝撃の強いヴァイオレンス作品を量産している韓国映画から、またその衝撃度を更新するような重量級の復讐モノが登場した。R18+のレーティング付きではあるが、これほどの映像も公開出来るのか、と感慨深い。それほどに「痛い」、「ヤバイ」、「……」な表現が満載なのだ。

婚約者をシリアルキラーに惨殺された国家情報院捜査官のスヒョン(イ・ビョンホン)。密かに入手した捜査資料を元に単独で犯人探しに明け暮れ、ギョンチョル(チェ・ミンシク)という悪魔のような中年男が未だ犯行を続ける猟奇殺人犯であることを確信する。
ギョンチョルを追い詰め叩きのめしたスヒョンは、気を失ったこの悪魔にGPSカプセルを飲みこませ敢えて逃がす。ギョンチョルを観察し続け、凶行に及ぼうとする度にスヒョンは制裁を加えてまた逃がす。婚約者が受けた苦しみを倍返しすることを自らに課したスヒョンは、キャッチ・制裁・リリースを繰り返すうち次第に自らの残虐性をもエスカレートさせていく、まるで悪魔に同化していくかのように……。

制裁のシーン、痛さMAXなキメ技の見本市といえる程のヴァリエーション。圧巻はラストの制裁、突き抜けたアイディアに脱帽。
顔をしかめる程の残虐シーンと地続きに佇まいの間抜けさでクスリとさせたり、善人と悪人の境目も曖昧だったり、荒唐無稽な設定ながらもディテールのリアルさがある。

『箪笥』で新しい韓国ホラーの地平を切り開き、『グッド・バッド・ウィアード』では痛快なキメ感が堪らない迫力満点クールなヴィジュアルで満足させてくれたキム・ジウン監督。極限状態におけるユーモアも含め、かなりのバランス感の持ち主とみえるまだ40代半ばの監督の次回作も楽しみ。(増井志乃)
 


2011.2.14.update

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