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2022 JUNE

BOOK『「シティポップの基本」がこの100枚でわかる! 』栗本 斉

BOOK『「シティポップの基本」がこの100枚でわかる! 』栗本 斉

 世界を席巻するシティポップ再評価。ディスクガイド本も続々刊行の中、今書は1アルバム2ページで紹介する読みやすさ。シティポップを「メロウでアーバンでグルーヴを感じさせる」と定義し、70、80年代だけでなく、90年代以降もフォローしているところに意義を感じ、その定義が、その時代だけに生まれたものでなく、普遍的な感覚であることを明示しているから。(山崎)

『「シティポップの基本」がこの100枚でわかる! 』栗本 斉
発売中
〈星海社〉

 Blu-ray&DVD『コイズミエキシビション~コンプリートビジュアルベスト 1982-2022~』小泉今日子

Blu-ray&DVD『コイズミエキシビション~コンプリートビジュアルベスト 1982-2022~』小泉今日子

 今年デビュー40周年を迎え、嬉しいリリースがいくつも。デジタル・アップ・コンバート映像とリマスタリング音源の全ミュージック・ヴィデオ集。初回限定盤には、未発表含むライヴ映像に、デビュー当時の『ドキュメント~走りつづけるミスヒーロー今日子~』付き。当時の写真、本人インタヴューに加えて、関わったクリエイター・インタヴュー収録の大型ヴィジュアル・ブックも付属。(山崎)

『コイズミエキシビション~コンプリートビジュアルベスト 1982-2022~』
小泉今日子
発売中
〈ビクターエンタテインメント〉

STAGE オフ・ブロードウェイ・ミュージカル『Forever Plaid』

STAGE オフ・ブロードウェイ・ミュージカル『Forever Plaid』

 夢にまでみたビッグ・ショーへと向かう道中、交通事故に見舞われたコーラス・グループのForever Plaid。だが、幸か不幸か一晩限りのチャンスを与えられた4人は再び地上へと舞い戻り、ショーを成功させるべく歌い始める――キャストは初演時からのメンバー・川平慈英、長野 博、松岡 充、鈴木壮麻。役さながらに音楽に熱情を注いできた同志のような4人が、ついにファイナル・ステージへと挑む。(多田)

オフ・ブロードウェイ・ミュージカル『Forever Plaid』
作/スチュワート・ロス
演出/板垣恭一
出演/川平慈英、長野 博、松岡 充、鈴木壮麻、ジョン・カビラ(ナレーション)
5月14日~5月31日〈よみうり大手町ホール〉他、神奈川、宮城、山形、大阪、広島、久留米、金沢、愛知、東京凱旋と巡演予定

MUSIC『あわい』KUDANZ

MUSIC『あわい』KUDANZ

 フォーク・ミュージックをベースに置く、ササキゲン(V&G)によるソロ・プロジェクト、KUDANZの5年振りのフル・アルバムは6人による合奏形態。全9曲のうち5曲が一発録りという本作は、揺らぎや息づかいがダイレクトに染み入ってくる。“あわい”という言葉を、心の中に忍ばせながら聴きたい。〈癇癪持ちが集まって〉という歌い出しの「仕事」など、頭の中に残る歌詞のセンスもピカイチ。(松坂)

『あわい』KUDANZ
発売中
〈funny easel〉

MUSIC『ユーミンをめぐる物語』JUJU

MUSIC『ユーミンをめぐる物語』JUJU

 敬愛する松任谷由実の楽曲を、なんと! 松任谷正隆・松任谷由実プロデュースで歌われるという聴きたかったアルバムが実現。「守ってあげたい」、「卒業写真」といった代表曲に、「影になって」、「TYPHOON」、「街角のペシャワール」といった、アルバムのみ収録曲を選曲するのが流石。新録音曲「鍵穴」も聴けるご褒美も! 5月からは全国43公演ライヴも開催。(山崎)

『ユーミンをめぐる物語』JUJU
発売中
〈ソニー・ミュージックレーベルズ〉

MUSIC『LAST TOUR AROUND JAPAN YUTAKA OZAKI』尾崎 豊

MUSIC『LAST TOUR AROUND JAPAN YUTAKA OZAKI』尾崎 豊

 これまで、ツアー初日の横浜と、郡山、最終日の東京の音源が発表されていたが、今回、全国55公演の中からベスト・テイクがセレクトされた音源がリリース。歌う箇所を間違えたり、リラックスしたMCが聴けたりするのが貴重。とかく10代の作品が注目されがちだが、このロングランのツアーを通して、20代の立ち位置をハッキリと形作っていったことが、充実した演奏から感じ取れる。(山崎)

『LAST TOUR AROUND JAPAN YUTAKA OZAKI』尾崎 豊
発売中
〈ソニー・ミュージックレーベルズ〉

MOVIE『TITANE/チタン』

MOVIE『TITANE/チタン』

 『第74回カンヌ国際映画祭』でパルムドールを受賞した圧巻の怪作。交通事故により頭蓋骨にチタンプレートを埋め込まれたアレクシアは車に異常な執着心を抱き、危険な衝動と憤りに駆られ“生きながらえて”きたが、ある人物との出会いから、初めての感情を覚え始める――観る者にも共有する暴力は痛くて本当に堪らないが、終わりが見えてくるに従い、これは“愛”についての物語だと知る。(堂前)

『TITANE/チタン』
監督/ジュリア・デュクルノー
出演/ヴァンサン・ランドン、アガト・ルセル、他
4月1日より〈新宿バルト9〉他、全国公開
© KAZAK PRODUCTIONS – FRAKAS PRODUCTIONS – ARTE FRANCE CINEMA – VOO 2020

MOVIE『カモン カモン』

MOVIE『カモン カモン』

 主人公のラジオ・ジャーナリスト、ジョニーがアメリカ各地で取材した子供たちのリアルな“声”からは、人生や世界についての展望と大人への容赦ない示唆が。ジョニーと彼が預かることになった9歳の甥っ子、ジェシーとの関係からは、他者(と子供)と意思疎通することの尊さと温もりが。それら全て、我々への問いかけだ。非常に詩的であり、精神の回復にも有効な、ミルズ監督の最高傑作。(堂前)

『カモン カモン』
監督・脚本/マイク・ミルズ 
出演/ホアキン・フェニックス、ウディ・ノーマン、ギャビー・ホフマン、モリー・ウェブスター、ジャブーキー・ヤング=ホワイト、他 
4月22日より〈TOHOシネマズ日比谷〉他、全国公開
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NEW OPEN 『ミカン下北』

NEW OPEN 『ミカン下北』

 下北沢駅の高架下に複合施設「ミカン下北」がオープン。「遊ぶように働く」をコンセプトに、物販店や飲食店が並ぶ商業エリアと、コワーキング・スペースやシェア・オフィスといったワークプレイスが同居し、“未完の街”下北沢の新しい姿を体現する施設となっている。個人的な注目はシェア・ラウンジを併設した〈TSUTAYA BOOKSTORE〉と、本格点心と台湾料理の〈ダパイダン105〉。(賀国)

『ミカン下北』
※B街区は2022年夏開業予定
提供:京王電鉄