4年間、雑誌『Quick Japan』で8回にわたって連載された企画の書籍化。「30周年の節目にこれまでの人生や音楽活動をふりかってみると同時に、今〈ロックを生きる〉ことの意味についてあらためて考えてみる」という企画意図が、著者が天に召された今、遺していくべき言葉として、強いリアリティを持った本となった。
「コードが頻繁に変わるっていうのは、きっと間が持たないんじゃないかな、ずっと変化していかないと」
「ミュージシャンになるための情報を漁るのは確かに大切かもしれない。でも、これからはむしろ情報を捨てられるヤツこそが強い時代が来るのかもしれない」
「そう簡単に反省しちゃいけないと思う。自分の両腕だけで食べていこうって人が。それがひとつの落とし穴で、そこにはまったら、なかなか元にもどれない」
「『独立』っていうのは、自分の仕事に関わることを、できるだけたくさん自分で決める、自分で管理する、っていうことだろう」
さっと挙げただけでも、金言の数々が語られている。
構成も、ライフタイムを年代順に辿るというのでなく、「ミュージシャン」、「プロダクション」、「レコード業界」、「ロック・ジャーナリズム」、「ロック・ファン」、「プライバシー」という構成にしていることで、ファンだけでなく、新しい世代のミュージシャンが、音楽をやり続けていく上で、非常に心強い参考書となることだろう。(山崎二郎)
2009.10.29.update




